看護師が知っておきたい感染予防の基礎知識として、手指衛生があります。手指衛生は、大きく分けて3つの手洗いに分けられます。
一つ目が、日常手洗いです。日常手洗いは石鹸と流水を使い、食事の前やトイレの後に行います。
二つ目が衛生的手洗いになります。
衛生的手洗いは、看護の仕事をする時に行います。
石鹸と流水、または抗菌石鹸と流水を使って念入りに手洗いをします。指と指の間、洗うのを忘れやすい親指、手首もしっかりと洗います。患者さんの処置後など、手が目に見えて汚れている時や、血液や体液などで汚染されていると感じる時は、この衛生的手洗いを実行することが大切です。
また、これから患者さんに処置を行う際には、手指消毒剤を使って必ず手指を消毒するようにします。
手指衛生の三つ目が、手術時手洗いです。
手術時手洗いとは、通過菌の除去や皮膚常在菌の減少のために、看護師や医師など医療従事者が手術の前に行う手洗いのことを指します。アルコールを含む手指消毒剤ですみずみまでしっかりと手洗いをします。
いずれの手洗い時でも、タオルの共有をせずペーパータオルを使用して、手についた水分をふき取ります。
手洗いに使用する石鹸は液体のポンプ式のものを使い、使いきったら容器ごと交換します。詰め替え方式の液体石鹸は細菌汚染を引き起こす可能性があるため、使用を避ける方が好ましいです。
また手指消毒剤は、携帯型の物を用意し、腰などにぶら下げておくと安全で便利です。