看護師は感染症患者のケアをすることも多く、感染リスクが高い現場で働くこともよくあります。看護師自身が感染してしまわないように予防するのは重要なことですが、どんな方法が最も効果的なのかを考えたことがあるでしょうか。
実は、患者の教育が感染予防では非常に大切です。病原体への接触リスクをいかにして下げるかが重要であるためです。感染源になる患者が自分の外には病原体を出さないように努力してくれれば、感染リスクは大幅に低減されます。
ただ、患者は感染拡大や感染予防についての正しい知識を持っているとは限りません。やり方について誤解をしていることすらあるので、看護師の立場から正しい教育を行い、適切な感染拡大防止をしてもらうようにすることが大事です。
例えば、マスクをするのは感染をしないようにするのが目的で、感染してしまっている自分の場合には意味がないと誤解している患者もいます。実際にはマスクは飛沫感染のリスクがある感染症の患者が着用することで、他の人への感染リスクを上げるのに有効なものです。
その知識を正しく理解してもらい、普段からマスクを着用してもらうことで、看護師が自分自身を守ることにつながります。さらに他の患者への感染リスクも低下するため、院内集団感染の予防にも直結する重要な教育です。
このような正しい教育をして実践してもらうのには労力がかかりますが、自分の身を守るためには必須と考え、日常的に取り組むようにしましょう。